♡航星日誌♡

・・・to boldly go where no one has gone before.

水月湖

夢見休憩中。スピ活動もしていないです。博物館に行って研究者の方と話して教えてもらった話です。日本の福井県にある水月湖。そこは7万年分の年縞(湖底の地層の堆積物の年輪)が完璧な状態で保存されている湖なのだそう。7万年間、毎年の放射性炭素同位体や花粉のサンプルを抽出できる。世界中の遺跡から得た放射性同位体水月湖のデータと照らし合わせてその年代が特定できるようになった。年代特定のための世界中の基準値が水月湖ということ。世界中から放射性同位体や年縞の研究者が水月湖に集まって年縞の解析をしたらしい。

この他年縞中の花粉を調べることによってその年の気候や植物の繁殖状態までわかる。それは7万年間毎年の気候変動や環境状態がわかるということ。噴火が起こると火山灰も堆積するので、たとえばどこの火山がいつ噴火したかその火山と年を正確に特定できる。

なぜ水月湖が世界中の他の湖と異なりそのような特殊な状態にあれたのか。河川の流入がない(層が撹拌されない、外部のものが混ざらない)、気候が穏やか(気候が激しいと撹拌される)、湖底が深く無酸素状態のため動物が棲息できない(生き物がいると泥が撹拌され美しいミルフィーユ状の層にはならない)、木々に囲まれており必ず全ての層に葉が含まれている(葉から毎年の放射性同位体を抽出できる)、定期的に断層がずれる条件下にあるので常に深さが保たれ7万年の間一度も層が地表にあらわれることがなかった。これらの条件が揃ったことが世界中の研究者から奇跡の湖と呼ばれる所以なんだそう。

そのようなわけで近年サンプル整理が終わり世界の放射性同位体同定のための基準値のほとんどが水月湖のデータとなったというすごい話。たとえばエジプトや南米の遺跡の放射性同位体水月湖のデータと照らし合わせて年代を特定するということ。これまでものすごく広かった放射性同位体による年代特定の誤差範囲が狭くなり信頼性が高まった。これまでに特定されていた年代も再度水月湖のデータと照らし合わされて、修正されていっているらしい。それでその年縞研究の日本のトップにいた先生は今ノーベル賞を選考する王立科学アカデミーの委員なのだそう←それくらい水月湖のデータはすごいことだったのですというのを言いたいがための表現らしいです。

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昨日に引き続きとあることがふと頭によぎったのが5回目でそのとき550を見る。5550

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グノーシスの体系は、一方ではギリシア古典哲学、他方ではギリシア、オリエント、エジプト神話、キリスト教の教理神学、ユダヤカバラ秘儀などの助けを借りて、(略)自然哲学的なものと神秘思想的なものとが対等の役割を演じているような包括的な世界観に辿り着こうとした試みである。” C・G・ユング,アイオーン