♡航星日誌♡

・・・to boldly go where no one has gone before.

マンダラ

”(略)、歴史的に見てこれらが実際にアジアのマンダラから影響を受けたとは考えにくい。このためユングのコンプレックス心理学ではマンダラを人間に生来備わる「元型」(太古型)、すなわち文化史的な素養とはかかわりなく、精神的な成熟に伴って(夢や幻のうちに)自然発生的に生起するイメージの1つと捉えている。そうした「元型」としてのマンダラは、とりわけカオス的な状況に直面した人間が、心の内奥の状態や、内面における宥和、あるいは内面の全体像を表現するために自己の内部に沈潜する、内面化の過程をあらわすシンボルと見なされる。(略)/世界シンボル事典,八坂書房



【一般】
<マンダラ>は神々の力の表象化、現実化、また、空間の表れと世界の様相を要約したものである。<マンダラ>は<降霊術のイメージ>でもあり、それを凝視するものを啓示に導くのに適している。


【対立】
マンダラは、<総合的>であるとともに、<エネルギーを生む>イメージである。さまざまな対立を表し、対立を乗り越えさせる傾向である。その対立とは、多者と一者、解体されたものと統合されたもの、分化されたものと未分化なもの、外部と内部、拡散と集中、見える錯覚と見えない現実、空間的=時間的なものと無時間的=超空間的なものなどの対立である。

【象徴・精神分析
 マンダラはそのシンボルの魔術によって、<精神の上昇>のイメージとともに、原動力である。この上昇は、生をますます推し進め、内面化し、多者を一者にしだいに集中化して、進めていく、自己は、全体に再統合し、全体は、自己に再統合する。
 C・G・ユングは、<マンダラ>のイメージの助けをかりて、「その本質が、まだ我々には未知である、プシュケの象徴的表象」を示す。彼は、弟子たちとともに、次のような指導をした。こうしたマンダラのイメージが使われるのは、「内的存在を強化するため、また深く瞑想をしやすくするためである。マンダラを凝視することは、平静な感情を抱くという意味である。この感情とは、生が自己の意識と秩序を再発見したということである。マンダラは、こうした宗教的伝統を知らない現代人の夢にでてきたときにも、同じ効果を生み出す」。マンダラの円形が象徴するものは「一般的には、自然の統合性である。一方四角形はこの統合の自覚を表す。四角形の盤と円テーブルが同時に夢に出てくると、中心が実現する自覚が、差し迫ったことを知らせている」。マンダラには2つの有効な働きがある。心の秩序が存在する場合には、それを維持する働きである。それが消失している場合には、回復する働きである。後者の場合には、マンダラは刺激し想像する機能を持っている。/世界シンボル大辞典,大修館書店”


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プシュケーwiki
プシュケー(希: Ψυχή、アルファベット表記:Psyche)とは、古代ギリシアの言葉で、もともとは息(いき、呼吸)を意味しており、転じて生きること(いのち、生命)、また心や魂を意味するようになった言葉である。
希: Ψυχήはもともと息(呼吸)を意味していた。呼吸は生命のしるしとして最も顕著なものであったので、やがてこのプシュケーという言葉は、生命を意味するようになり、それが転じて、やがて心や魂も意味するようになった[1]。そのような語義になったのも当然[2]と指摘されている。(注※[3])
「プシュケー」という言葉を現代日本語に訳す場合、ひとつの訳語で押し通すことは困難なことが多々ある。同一の文献でも、ある文脈では「いのち」と、ある文脈では「心」あるいは「魂」と訳したほうが適切で、ある文脈ではどちらとも解釈可能、ということもある。古代ギリシア語と現代語では概念の体系自体が異なっているのである[4]。