♡航星日誌♡

・・・to boldly go where no one has gone before.

ユング錬金術 

Wine me up and let me go.


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統一性の象徴である円.錬金術の公理では「男と女で円を作れ、それを基にして四角を、次に三角を、それからもうひつの円を作れ、そうすれば賢者の石ができるであろう Michael Maier, Atalanta fugiens, 1618



パスカルによれば、神は円であり、その中心は至る所にあって、外周はどこにもないという。



ー略ー、神々に近づく道として作用するからである。円は完全無欠、宇宙の創造、<母なる大地>の子宮、<再生の輪>などを象徴する。再生の輪というのは誕生ー死ー再生におけるキセルの永続的循環のことである。


両性具有者の形をとった王の子、あるいは王。マリアの公理は(1+3)の蛇で表象される。王の子が媒介者として「1」と「3」を結合する。彼がこうもりの翼をもっているのは特徴的である。右方に循環蒸留を象徴するペリカン、左方に黄金の花をつけた賢者の木があって、下には地下の三者が三頭の蛇としてあらわされている。哲学者の薔薇園



永遠の水としてのメルジーネが、ロンギヌスの槍で子(キリストの寓意)の脇腹を裂いている。中央の人物はイヴ(大地)で合一によってアダム(キリスト)とふたたび合体する。この合体から両性具有の根源的人間が顕在する。右手に溶鉱炉(アタノール)があり、真ん中の容器から石(両性具有者)が生起する。両側の容器には「太陽」と「月」が入っている。パンドラーもっとも高貴な神の賜物、あるいは聖なる賢者の石,ロイスナー



錬金術においては、不純な身体から揮発性の霊という実体を抽出するのが蒸留の目的であった。この過程は身体的経験であると同時に心的経験でもあった。ー略ー。彼の目標は、人間の身体を極度に純化し、ついに最高の人間、すなわち内的・霊的人間との合一を達成して長寿にあずかることであったからだ。ー略ー蒸溜は「人間の最深奥の中心から」はじめられなければならなかった。(現存の某魔術師が夢見でやろうとしているのもこれだよね。恥ずかしがり屋だから本人は言わないけど。ごめんなさい酔ってる)



「教会」は悪魔を祓い清め追放することもできようが、それは人間をおのれの本性から引き離すことにしかならない。人間の本性は、無意識のうちに、このような妖怪じみたもろものろの形象まとっているのである。自然に属する物と分離するのではなく、相互に合体させるのが錬金術の目標であった。


ユング,錬金術と無意識の心理学

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Ouroboros
ヘルメス・トリスメギストスの「世界ヘビ」のギリシア語名.ときには大地を取り巻く「海ヘビのオケアノス」であり、ときには大地の子宮を螺旋状に巻く冥界へのヘビ「ピュトン」である.